氷の話



氷工房にはし移転予定とかき氷販売
「舞阪純氷・プレミアム純氷」とは   
③美味しいかき氷の作り方
            
④氷彫刻の氷が「溶ける」意味の違い 

 
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①氷工房にはし移転予定と
舞阪純氷かき氷販売のお知らせ


 



たいへんお世話になった方から
受け継いだ工房の建物で
外観も当時のままに使っています。
この方のおかげで浜松で氷彫刻を続けています。

一年でも長く使い続けたかったのですが

建物は60年以上経過していて
かなりの老朽化のため
移転計画中です。
 






移転計画に伴い、
現在氷彫刻に使い続けている
 地元で2018年で創業100週年を迎える
舞阪製氷(株)の 美味しい氷
「舞阪純氷」を知っていただくために

 
平成28年7月より

 かき氷の販売を始めました。








  
  国内では唯一かと思いますが創業以来、年間を通して
 120時間以上かけ2回の水抜きをして製氷した氷を
 一貫して職人さんが作り続けています。

  氷を作る水槽は創業当時のままでレンガで囲われていて
 わずか1度の上げ下げに丸一日もの時間がかかってしまい
 急な温度に対応できず不便を強いられています。
 でもその不便さのおかげ良い氷が出来上がるようです。

  国内で流通しているブランド氷の「純氷」に比べ
 より以上に硬く、溶けにくい国内トップレベルの氷ですが
 一日にできる本数がとても少なく限られているため
 これほど良い氷なのに地元でもごく一部の人にしか
 その良さが知られていません。


  昔ながらの設備と機械のため部品等の調達が難しく
 修理をしながら続けていますが
 この先いつまで作り続けられるのかわかりません。
 こんなに良い氷を作れなくなってからでは遅いので
 ぜひみなさんに食べて知っていただきたいと思います。

 硬くて、溶けにくく、クセの無い美味しい氷です。




新規かき氷店営業のかき氷講習
 

  かき氷機をご購入いただいた方に
 氷の基礎知識、保管や扱い方、かき方、シロップ等について
 有料で二日間(一日3時間)のかき氷講習を行っています。
 詳しくはお問い合わせください。


 



  ②2018年で創業100年を迎える
 舞阪製氷(株)が
 レンガで囲われた昔ながらの水槽で作る
 国内トップクラスの

  「舞阪純氷・舞阪プレミアム純氷」

 国内に流通している「純氷」と「舞阪純氷」の違い

  
氷彫刻に使用する氷は食用にできますか?
 という質問を受けることがありますが
 できるだけ不純物が少なく溶けにくい氷が彫刻には必要なので
 食用以上に純粋な無味無臭のクセの無い
 美味しい氷が彫刻用になります。

  
全国の製氷会社で作っている氷は、
 水を撹拌しながら-10~13℃の温度で
 2日間(48時間)
かけてゆっくり凍らせた
 不純物(主に空気)の少ない「純氷」と呼ばれるブランド氷です。
 溶けにくく硬い性質を持ちます。

  
その中でも創業100年(2018年現在)の舞阪製氷
 昔ながらの時間と手間をかけた製法にこだわり続け
 製氷のためのブラインと呼ばれる塩水の温度を
  -7℃~-8℃の高い温度で
 5日間(120時間以上)の時間をかけ
 完成までに2度の水抜きをして製氷しています。

  
氷を作る水槽は国内唯一レンガで囲まれた昔ながらのもので
 温度変化に時間がかかってしまうためとても不便なのですが
 そのおかげで通常の設備で作るより以上の
 良い氷ができるように思います。
 これが「純氷」と「舞阪純氷」の大きな違いではないでしょうか。

  
職人さんが作っているこの氷が
 「舞阪純氷・舞阪プレミアム純氷」です。
 年間を通して120時間以上かけた氷を製氷しているところは
 全国でもここだけではないでしょうか。
 現在では120時間以上かけた氷のみを製氷しています。

  
高い温度で時間をかけて製氷すると
 通常の純氷より硬くて溶けにくい美味しい(クセの無い)
 無味無臭の氷になります。


  
他の氷との大きな違いとしてあくまでも私の経験ですが
 同じように120時間以上かけて製氷した他の氷でも
 「水が出るまで溶かして」彫刻した(削った)時の感触が
 「舞阪純氷」のほうが硬く、薄く削れるように思います。

  同じ作り方をしているのにこれは不思議なことです。
 同じように製氷しても製氷会社によって
 溶け方に違いがあると私の師匠もおっしゃっていました。

  天然氷が2週間近くの時間をかけて凍るため硬く溶けにくく、
 溶かしたときのかき氷に良い温度帯が
 長く続くと言われることと似ていると思います。
 
  「舞阪純氷」は一日に10数本しか作ることができないため
 地元以外に出回ることはほとんどなく地元でも
 一部の氷屋さんしか扱うことができません。
 社長さんのご厚意でその中からさらに厳選させてもらっています。
 その厳選した氷の中でも特に安定している中央のブロック部分を
 
「舞阪プレミアム純氷」と呼んでいます。

  
フローラルアイスは色付けがデリケートなため
 溶けにくく安定している「舞阪プレミアム純氷」を使用します。
 通常の使用ではわかりにくいのですが一般の純氷舞阪純氷
 部位により溶け方が若干異なるため
 より溶けにくい安定した部分を使用します。

  良い氷ほど癖がなくクリアーで溶けにくいため
 ロックや水割りの氷にこだわっている方は
 ぜひ試して違いを体験していただきたいと思います。
 お酒やジュースに入れたときの溶けにくさは
 一般の方でも見比べてもらうと良くわかります。
 飲み物が薄まりにくく美味しく飲み切ることができます。

  見た目の溶け方や飲み物を入れて比べると
 こだわっている方ほど違いが分かるはずです。
 当然かき氷にしてもソースの良さを引き立てる美味しい氷です。
   
 興味のある方は食用にお分けしていますのでご連絡ください。

 ※7月中旬~8月下旬までは品切れになり
 ご予約以外お取り扱いできないことがあります。

 気温が高いため舞阪純氷は一日数本の生産になってしまいます。
 事前予約で保管することもできますのでご連絡ください。


 ◎美味しいかき氷の作り方

  どんな掻き方でも美味しい氷ならば味は変わりませんが
 最近は「ふわふわ」なかき氷が好まれているので
 その掻き方について。

 一番重要なことは氷の温度です。
 一般に出回っている氷はもちろん家庭の冷凍庫で作った氷でも
 中心温度-1~-2℃ぐらいの氷
 よく切れる刃で掻けば誰でも「ふわふわ」になります。

 
中心まで透明になり水が出はじめ、溶け過ぎじゃないか?
 と思うぐらいになったら水でさっと洗ってから
 刃の良く切れるかき氷機で薄く削ります。


  
天然氷でなくても
「フワフワで頭がキーンとなりにくい」
 
口溶けが良くて美味しいかき氷になります。

 
「氷の温度」がフワフワになるための一番の基準なので
 
温度と掻き方にさえ気をつければ
 全国に流通している氷屋さんの氷はすべて

 フワフワで頭がキーンとなりにくいように削れます。

  
以前はテレビや雑誌で
 「天然氷だからフワフワで頭がキーンとしない」

 と説明されていたため勘違いされる方が多く見えましたが、
 最近ではネットですぐわかり「温度の違い」が知られようになり
 言われることが少なくなりました。
 天然氷の製氷会社さんも当然そんなことは言っていません 
 ウソを言ってはだめですね。

  
フワフワが流行りかもしれませんが
 
本当は
フワフワだからおいしいわけでなく
 良い氷は実際はどちらも美味しくいただけます。
 粗くかいても、良い氷は美味しいのです。
 氷の触感(かみ砕き感?)を味わうには
 少し粗いほうがおいしいようにも思います。


  
特に真夏の屋外では粗くかくと
 より溶けにくいためすぐに水っぽくならず
 氷の粒々感と冷たさを楽しめます。
 またとろみの少ないシロップの時も少し粗くかくと
 水っぽくなりにくくなります。


  家庭用の-18℃の冷凍庫から出してすぐの
 凍って白くなっている氷は
 たとえ
純氷でも天然氷でも口溶けが悪いため
 フワフワにはなりません。

 かき氷屋さんはみなさんしっかり勉強されていて
 温度やかき方にこだわっている方が多いため
 店に合った方法で
美味しくなるように掻いています

   氷は汚れが付きやすいのでまず溶かし
 水が出るぐらいになったら流水でさっと洗って使用ます。
 溶かす時も発泡スチロールの箱に入れるなどして
 氷の中心と表面の温度に差が出ないようにゆっくり溶かします。
  かき氷機の刃はよく研いで切れるものを
 あまり出さずに薄くかいてください。


   あくまでもわたくし個人の感想ですが食べ比べて見た時
 
「純氷」「舞阪純氷」「天然氷」ではやや味の違いがあります。

 純氷と舞阪純氷はクセの無いすっきりした味(無味無臭)で、
 飲み物やシロップの味を変えずに引き立てます。
 天然氷はまろやかな感じで、
 かき氷にすると元の水の味も感じられるかなと思います。
 どちらが良いということではなく
 それぞれの良さを知っていただきたいですね。

  天然氷は硬くて溶けにくく、
 かき氷に最適だと言われるマイナス1~2℃のとき
 溶けにくさがほんの少しですが長続きすると言われています。
 同じ温度にしたとき舞阪純氷も天然氷と同じような硬さで
 マイナス1~2℃のときの溶け方が遅く長持ちします。

  見た目にはかき氷で存在していますが
 口に入れたときフワッと溶けてなくなるので
 より美味しく感じるのではないかと思います。
 それでも常温で食べるかき氷なので少しでも早く食べないと
 すぐに水っぽくなってしまいます。

  


 純氷の大きさと重さ 
  氷1本の大きさは300ポンド(135kg、36貫目)
 1貫目3.75kg⇒約12.5cm角のサイコロ型×2ブロック
 販売は1貫目単位で、かき氷機には2分の1貫目が乗ります。

  
135kgをカットして販売するので
 細かく切れば切るほど歩留まりは少なくなります。


  
良く見るとコンビニ等で販売している氷は
 1.1kgとか1.7kgとか半端な大きさですが

 
元の36貫目の氷をカットしていくため自然と
 半端な重さになってしまいます。

 
例えば1貫目は36個にカットするため
 すでに切ったロスが出て目減りしています。


  切ったロスを考えると
 
1貫目を1/2にカットすれば1.7kg、1/3にカットすれば1.1kg
 といったようになります。
 
最近では純氷からカットやクラッシュしたものでも
 1kgや2kgで売っているものもありますが
 クラッシュした氷を袋の上からつまむと最大の厚さがわかるものがあり
 その場合は製氷機で作ったものをクラッシュしていることもあります

 ◎1貫目でかき氷何杯?

  1貫目で何人前取れますか?とご質問をいただきますが
 
カップの大きさ、またシロップを何回かけるかによって大きく違います。
 発泡スチロールのコップ型の物では約15~25杯取れます。

 ケーキ店や甘味処では12~15杯ぐらいとっています。
 私の工房では約12杯取っています。




 氷彫刻の「氷が溶ける」という意味の違い
  氷は溶けますが、一般の方の「溶ける」と
 氷彫刻での「溶ける」ではかなり大きな違いがあります。
 
「氷が溶ける」とは見た目は氷の塊であっても
 氷自体は劣化して溶けている状態のことで
 
チョコレートに例えると、見た目は個体であっても
 触るとやわらかい状態を言います。
 
透明になると「溶ける」状態のようになります。

 1)一般的な氷が溶ける意味
  みなさんが目にする氷は
 グラスに入れて飲み物を注ぎ小さくなって溶けていく状態

 水の中に入れた物を見ることが多いと思います。

 生ぬるい液体ではみるみる小さくなって無くなってしまいます。


 
2)パーティやイベントで飾る氷彫刻が溶けるという意味
  
氷彫刻は溶けはじめると透明になりライトの光で輝いてきます。
 
同時に作品の形が変化して行くのでこの
 「溶けはじめる状態を氷が溶ける」と表現します。
 溶けてなくなるという意味ではありません。


  
婚礼やパーティの打ち合わせで、溶けるというお話をすると 
 
氷自体が溶けて無くなるイメージがあるようですが

 
氷彫刻では形が変化し始めてくる状態を「溶ける」ということが多いのです。

 
 たとえば3時間飾ると作品は溶けて少しずつ形が変わっていきますが
 氷として言えば500kgのものがまだ450kgも残っているくらいです。

 
「純氷」は溶けにくいのですべて水になるにはとても時間がかかります。


 
3)氷を彫刻するときの溶けるという意味

 
 冷凍室で制作するときは良いのですが
 大きな冷凍室があるところは少ないので
  
  常温で彫刻するときは温度差で割れないように氷の温度を上げておきます。
 
氷が少しずつ溶けていくので早く彫らなくてはいけないのですが
 目安として氷の中に細かなヒビ(のようなもの)ができないうちに完成させます。
 
 
ヒビが出始めると再冷凍がきかず元の溶けにくい氷に戻ることはありません

  
「純氷」を製氷するときにキレイに整列した水の分子が
 劣化してほどけていくような状態で
 ヒビのようなものが出始めます。
 このまま進むと霜柱のようになり手で簡単に崩れてきます。

  
直射日光ではなく反射光でも30分もしないうちに劣化するので
 
閉め切った部屋の蛍光灯の灯りの中で彫刻します。
 最近のLEDでは劣化しにくいものもあるようですが
 電灯の中では蛍光灯が一番溶けにくい気がします。


 
4)撮影用で氷の劣化
(溶ける)という意味
  
撮影用で強いライトをあてるとわずか3分も持たずに
 氷の中に多くのヒビが現
わずかな時間で
氷全体に広がり
 濁って不透明な氷になってしまいます。
 
 
  
このヒビが現れはじめた状態を私は氷の劣化と呼び
 
大きさは変わらないのですがすでに溶けています。
 
溶けるという表現が当てはまるかわかりませんが、もう使えません。
 
  
ヒビが少しでも現れはじめた時点で再冷凍がきかなくなり、
 
いったん冷凍室で凍らせても常温に出すとすぐに溶けはじめます。

  
整列した水の分子がほどけた状態で再冷凍するからだそうで
 
冷凍庫の中で凍らせてあっても
 氷自体はすでに溶けている
(劣化)ということになります。

  テレビ局のスタジオ等でリハーサルに数分間使用しただけで
 形は完全に残っていても
 氷が濁り溶けやすく本番ではもう使えなくなります。
 たかが氷かもしれませんが取り扱いが大変難しい生き物です。

 4)その他の溶ける(劣化)ということ
 
直射日光は溶けるより早く氷を劣化させて
 すぐに細かなヒビが入り不透明なもろい氷に変化していきます。

  屋外に展示するとき直射日光があたった氷は崩れて大変危険です。

 
直射日光でなくても日の明かりや紫外線また赤外線でも
 わずか数分で劣化していきます

 
◎ご存知の方も多いことですが氷に
『風』は大敵です。
 
冷風を送るために扇風機の前に氷を置くことがありますが
 見ている間に驚くほどのスピードで溶けていきます。

  夏の
「エアコンの冷風の前に置いて涼しくすれば長持ちですか?」
 というご質問でも答えは同じで

 たとえ冷たい風であってもすぐに溶けてしまいます。


  
劣化した氷は飲み物に入れると水っぽくて美味しくありません。
 元がどんなに良い氷でも冷やし用に使ってください。

 



   ◎フローラルアイスの作り方

  
全国ブランドの純氷でも製法上、
 部分により溶け方がほんのわずかに異なります。
 舞阪純氷も同様で食用、氷彫刻用でも
 通常は気になることではありませんが

 
溶け方に少しだけ差が出てきます。

  フローラルアイスは氷の中に彫刻するので
 少しでも溶けにくい氷を使います。
 そのため密度の安定した溶けにくい部分のみを使用します。


 ①
舞阪純氷の密度の安定している部分
  
「舞阪プレミアム純氷」を使用します。

 ②花びらの形を均一にし1輪を2分~3分以内で制作します。
  中の雪がほんのわずかでも湿ると
  色がきれいに入らないので短時間で仕上げます。

 ③
食用色素と食品のみで調合した色を入れながら
  指先の感覚で濃淡を付け色止めをほどこしぼかしていきます。
  同じところを何度も指で押し込むと
  雪が湿ってしまいきれいな色になりません。
  そのまま冷凍すると色が薄くなりぼかしが出なくなります。

 ④冷凍する温度を幾度か変え、2~3日間かけて仕上げます。
  
この工程で制作したものだけをと名付けました。
  
条件によりますが夏期でも室内の常温で
  5時間~8時間ほど花の色と形をとどめます。

   完成してから常温で長く展示するために
  この複雑な工程は欠かすことができません。
  冷凍庫の中では数年間変色しません。 

   ドリルで彫刻して色を入れるだけでは
  冷凍庫の中でも数日で変色してしまいます
  完成までに三日間ほどかかります。

   お客様の前でフローラルアイスを実演する場合は
  完成までご覧いただけませんので
  花を制作し色を入れるまでの途中経過を見ていただくことになります。
  区別して「フローラルアイスパフォーマンス」と呼びます。

  花のオブジェを彫刻してから色付けまで約3~4分で一気に仕上げます。



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